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実は、ヒクイドリ(カソワリー)はオーストラリア以外の国ではパプアニューギニアにも住んでいます。
パプアニューギニアに住んでいるヒクイドリを「ノーザンカソワリー」、オーストラリアに生息するヒクイドリを「サザンカソワリー」といいます。
このうち、絶滅危惧種に指定され、保護の対象となっているのは、オーストラリアに住む「サザンヒクイドリ」。
逆に、「ノーザンヒクイドリ」は、実際は危急種なのかもしれませんが、ペットとして飼われている話も聞いたことがあります。
パプアニューギニアのヒクイドリはオーストラリアのヒクイドリよりも状況は良さそうですね。
ヒクイドリはもちろん鳥類なのでメスはタマゴを生み、そのタマゴからヒナが生まれます。
では、子育てはオスとメスのどちらがするんでしょう?
実は、オスのヒクイドリが子育てをしています。
ヒナの体は全体が暗い茶色。成長するにつれてトサカができてきます。
アサートン高原のバリーン湖という湖の周りに熱帯雨林が残っていて、そこには、昔は多くのヒクイドリが住んでいました。
でも、住みかとしての面積が十分でなく、また幹線道路に面していたことなどの理由から、ヒクイドリの数はドンドン減っていき、1匹まで減ってしまいました。
その最後の1匹は、ヘンリーと名づけられたヒクイドリ。
ヘンリーは健気に残された熱帯雨林で暮らしてきましたが、ついに道路で車にひかれて死んでしまったんです。
その後、バリーン湖は、近くの熱帯雨林と緑の回廊でつながれました。
いつの日か、ヒクイドリが楽しそうに、安心して暮らせるようになるのを期待するばかりです。